2022年11月6日日曜日

日本からベトナムに海外送金《必読!激ムズなので要注意》


[2022年8月時点]

【日本からベトナムに海外送金】
これから海外送金をする予定の人には、特に読んでもらいたい。
ベトナム向けに限らず、この数年で日本からの海外送金はとてつもなく難しくなった。
数年前には簡単に送金できたのだが…

8月某日。
私は、まとまったお金を持って、近所の大手都銀(海外送金を扱う支店)に行った。
20年ぐらい前であれば、現金を持って行き、送金目的を適当に書き込めばいくらでも送れたのだが、10年ちょっと前からは送金に関する契約書等が必要になっており、その事は把握していた。

送金目的は、小規模ベトナム法人の株式取得。
私はその売買契約書、ベトナム法人の定款、銀行口座証明書、ベトナムの投資計画省の認可証等をあらかじめ用意していた。
現金の出どころを尋ねられると思い、書類も準備した。

担当行員にいろいろ聞かれたので、私は細かく説明した。
私の仕事内容や職歴、ベトナム法人のメンバー名や関係性等もだ。
行員は途中で上司に伺いを立てたりして、説明?いや交渉は1時間以上かかった。
しかし、結果は、ダメ。
別の書類や証明書が必要となり、翌日それを準備していくと別の書類を要求され、その翌日も、、、結局私は5日続けて銀行に通った。
個別事情は参考にならないと思うので、この交渉の詳細は省かせてもらう。


《海外送金する時の注意点》
  • 現金を持っていってはダメ
現金はお金の源泉(出どころ)証明ができないからだ。
まず、送金するお金は自身(もしくは自社)の口座に入っている必要がある。
  • 完全なホワイトマネーの証拠が必要
口座残高に送金金額分の源泉(出どころ)証明のある金額が必要となる。
ここでいう源泉とは、正規の給与所得や年金所得などの完全なホワイトマネーを指す。
他人(親族も)からの振込や自身で入金したお金の残高ではダメなのだ。
また、仮にホワイトな給与所得が送金したい金額分貯まっていたとしても、一回出金(や送金)してしまうと、それを入金し直してもダメだ。
入金し直しても、その源泉が証明できなくなってしまうからだ。
  • クリーンな人物/履歴かどうか
反社会的な人物でないかどうかは当然だが、源泉不明な入金が通帳記帳されていると、それは怪しいと思われ、その源泉証明も求められる場合もある。
自分のタンス現金を自分の口座に入金したとしても、だ。
下手な記帳のある通帳を見せるとヤブヘビになる。
  • マイナンバーカード
今時は、これがないと海外送金できない。
そういう決まりなのだ。(マイナカードを普及させたい政府の通達だろう)
  • 送金先との関係性証明
売買代金の送金なら契約書記載の会社の銀行口座であれば問題ないが、個人相手に送金(生活費や学費等)する場合は、相手との関係性を証明しなくてはならない。
住民票や戸籍謄本が必要になったりするのだ。
つまり、外国にいる婚約者や恋人や友人に送金することはできない。
関係性を証明できないからだ。


みなさん「こんなに厳しかったら送金できないやん!」と思ったのでは?
そうです。
実際、この銀行では何回も送金を断ったとのこと。
海外にいる子供の生活費を送りたいケース、10万円を旦那さんに送りたいケース等、それらしい事情はあっても証明書類が揃えられずダメだったらしい。
(たぶん客はブチギレただろう。)

行員いわく、厳しくなったのは、マネロンや反社会的活動防止の為に財務省から通達があったからとのこと。
建前はそうだと思うが、国としてのホンネはマネーが海外に逃げていくのを防ぎたいからだろう。

多くの途上国(ベトナムも)では昔から海外送金原則禁止だ。
自由だと自国通貨が売られて金持ちのマネーが人材と一緒に逃げていってしまうからだ。(シンガやドバイに)
財務省の通達からして、日本国が海外送金させないようにしたいのは明らかで、それは窮乏化の裏返しなのだろうと思った、残念だ。

さて、たかだか送金するだけのことで5日も銀行に行き、毎回1時間超えの交渉をし、追加で証明書類等を何度も準備させられた私がどうなったかというと、、、送金できた。
担当行員の上司にかなり意地悪された?と思うのだが、杓子定規的な銀行員にも情けはあったようだ。

当たり前だが、送金の可否を判断するのは銀行員で、こっちはお願いする立場というのが現実。
我々は”お客様ではない”ことをお忘れなく。

あと、これは某メガバンク経由の海外送金の話。
大差はないはずだが、銀行や支店や担当者によって対応は違うだろう。

*100万円以下の海外送金(出稼ぎ労働者等の送金)は、回数や合計金額に限度があるが、海外送金専門サービスのWISE等でできるようだ。(私は使ったことがない)


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